◯2007。2008。
毎年年末年始はそのゆく年くる年を思い万感抱くもの。
2007年は世界中の人々がそのように信じているとされた
まさに600年に一度の奇跡の年だったと振り返る。
つつがなく健康であることの感謝。
ありがたい仕事があることの幸福。
たのしみな道程にあることの実感。
たいせつな仲間とあることの安心。
しみじみとNHK紅白歌合戦を楽しみながら
その来し方を想う。
毎年年追う毎に文化度が乏しく絶えていった番組構成が
このたびは一変。
中居くんと鶴瓶さんの名司会には
プロフェッショナルの力がみなぎっていて
番組脚本も舞台演出もいきいきと永年の輝きを取り戻して
心が豊かになる美しい絵巻物の展開だった。
それも視聴者の気持ちや感動を本質的に捉える
その場その時の心技と話芸に満ちて
タレントとしての才を市井と共に研磨して共感の一言を放つ。
その人格と品格を互いに知りあっている同志の対話は
優しさと誠実さと敬愛と感謝に溢れていた。
リスペクトしあう共感と共歓の人間関係。
日本の文化力は
やはり人格をたずさえた人間力からしか出てこないだろう。
その人品を研ぎ澄ますための方法を尋ねたい。
さて年末にクリエイティブディレクターのリサは大忙し。
実によく仕事を重ねて実にすばらしくパフォーマティブ。
ほんとうにマジックのように仕事が速くて丁寧。
身内のことながら実にリスペクトしている。
MC PlannningのHPのリニューアルを手がけ
これまでの永年のプロセスを共にあれこれと振り返る。
ほんとうに多様な仕事にご縁をいただいてきた奇跡の軌跡。
深い感慨と感謝の気持ちでいっぱいになる。
http://www.mcplanning.jp/
そのような最中
年末に『アイディア対決ロボットコンテスト』という
番組制作をされているNHKエンタープライズのご担当の方から
懐かしいご連絡をいただいた。
2008年がなんとロボコン20周年という記念の年とのこと。
その歴史を振り返る記念特別番組が年末に放映されるので
再放送の肖像権許可について
ご丁寧にご連絡をいただいたことには感激した。
実はこの通称・愛称『ロボコン』の第2回番組にご縁あって
MCの若葉マークの頃に司会のお手伝いをさせていただいた。
その経験が
実に現在のMC Planning, Inc.の理念やヴィジョンの核となっている。
『ロボコン』は日本のエデュテイメントとしては実に価値ある番組で
高等専門学校の学生さんの「知と心の甲子園」と呼ばれている。
素材や構造の反発や難関を乗り越えて
課題ロボットの制作に全力を結集して真剣に取組む青春の姿。
その独自の着想と緻密な組み立てとチーム力の発揮の成果が
精華となって発表され成功が競い合われる。
予測不可能な感動の物語が紡がれる舞台。
本番で何が起こるかわからない。
そこに脚本があるとすれば
まさに困難を乗り越える「心」
実現に向かって精進する「技」
行動して思いを形にする「体」。
その統合力の結晶こそが決勝をめざして
ロボコンの勝負の場で展開昇華される。
その喜びや悔しさの涙を分かち合える機会。
先輩から後輩へ託される想いや技術。
「どうしたらよりよく未来創造できるか」を
真剣に考えているヴィジョナリーの学生さんと現場で接し
私も涙るいるいと学ばせていただいた機会だった。
そうして奇跡的なご縁から担わせていただいたこのMCを通じ
その後の私自身
ものの考え方や感じ方
仕事への取組み方が大きく変わった。
きっと「ロボコン」に接した人なら誰もが心打たれ
何かにむかって知と心と耳目が開かれることだろうと想う。
もともとはMIT-マサチューセッツ工科大学での
ロボット制作が競われる番組がヒントとなったということで
私も番組中でMITからのゲストや森政弘博士のご紹介を行い
その契機からボストンにそのキャンパスを見学に出かけたり
森博士の著書に触れ
『念・忘・解』という名言に学ばせていただいたものだった。
年の瀬の深夜にその番組が放映されるということを直前に知り
日頃はあまり見ることのないTVの4時間番組に惹き付けられた。
20年のロボット工学の進化のプロセスも光陰矢の如し。
求められる技術もそれに応えている知恵も確実に進化している。
あわせて20年前の私のすがたかたちや声に驚いた。
こちらの進化といえば実にこころもとない。
そしてそのときどきにどきどきしながら生きていた
内的心情と信条がふつふつと沸き上がってくる。
不思議なタイムマシーンに乗った感覚。
そうか!
記録メディアとは過去へのタイムマシーンだったのだと
いまさらながらに気づく。
そして21世紀も7年を過ぎ
コンピュータやインターネットという道具の進化が
ヴィジョンからうまれる想像力と創造力の記録メディアとして
未来への内的イメージをすがたかたちにする
さまざまな情報加工が可能となった。
そこから産まれるこうありたいと願う企画書や情報編集映像は
未来へのタイムマシーンなのだと気づく。
2008年3月3日から黄金週間前までに
出版社三社から同時期発売のご予定をいただいている
リサヴォートのポーラーベア写真集の出版企画実現をめざして
年末には数々の企画書を描いてお打ち合わせを重ねる。
その機会に
ここ数年リサが4度に渡って足を運んだ
北極の1万5千枚のフォトデータ
その間に南極にも出かけて撮影した5千枚のフォトデータに
繰り返し繰り返し目を通す。
地球の極と極の果てしない対極の地の膨大な画像を通じて
その共通点が見えて来る。
そして
さまざまな過去・現在・未来が見えて来る。
それはまるで遍在なテレポーテーションのように。
そしてまるで自在なタイムマシーンのように。
そのようにITの恩恵によって
私たちは知と心と精神の自由を手に入れつつあることの実感。
それにしてもさまざまな方々からのお力添えあって
2007年夏の子供の目線で見る企画
親子のためのポーラーベアファミリー写真展という
ちいさな一歩を契機に
写真集企画がこのように幸福に展開していることの奇跡。
皆様ほんとうにありがとうございます。
心からの感謝とともに謙虚に丁寧に努めます。
さらにリサが目をまあるくした大きな幸運。
2008年4月からのNHKラジオの新番組
『英語ものしり倶楽部』のレギュラー出演が決定し
毎月のテキストの口絵4ページにフォトエッセイ
「Lisa Vogt's Photo Essay リサ・ヴォートを形づくる写真たち」が
レギュラー掲載されることになった。
毎号リサが世界中を旅して感じたことや
ひらめきの瞬間に写し取った写真たちを
カラフルにユニークに誌上展開いただける予定。
リサはその原稿書きにも年末追われ
心からの感謝と喜びと共に
この瞬間のこの場所この写真と
自分自身の内側から溢れる言葉と向き合って選び尽くしていた。
2008年
そのページは毎号
リサ自身の来し方と行く末のタイムマシーンに乗って
リサが地球上東西南北テレポーテーションしてきたことの
ご紹介の好機となることだろうと願う。
ほんとうにほんとうにありがとうございます。
そのようなゆく年・くる年。2007年・2008年。
今年も新年の初日の出は恒例の六本木ヒルズ51Fから
例年にも増して輝きの力ひときわ。
*写真の上をクリックすると拡大されます。
光り溢れ
恒例の年のはじめのレゾリューション。

優しく。

核心へ。

真摯に。

感謝と共に善く美しくあることを。
2008年のクリスマスがまた大きな歓喜と共にありますように。
オフィスには2007年からのクリスマスツリーが輝きを益す。
来週頃にはツリーをさらさらのウッドチップのすがたにかえて
昨年のツリーが眠る八ヶ岳の森へゆこう。
今年はどのようなツリー同志の対話がはじまるのだろう?
http://mcplanning.blogspot.com/2007_01_21_archive.html
私たちも皆様との語らいを真に
さらに豊かに広がる幸多い一年でありますようにと願う
2008年元旦。