The Usuba Blog
Sparks in Yoshie Usuba's Brain....
Tuesday, March 29, 2011
Monday, March 28, 2011
◎BON・BOM
庭の桜が
「もうすぐ・もうすぐ」とテラスにまで枝を伸ばしてきて
その枝のもう間もなく開花するだろう蕾に桜色の花の色を
映し始めてきた。
ゆるやかに・ひそやかに。
3月20日の午前3:10は地球に最も月が近づく満月
Super Full Moonだった。
その月光に桜が照射される風情に
心のうちから創発する想いがあった。

ようやく・ようやく
東京電力がフランス電力や仏原子力庁などに支援要請 をした。
2011/3/28 22:25 (2011/3/29 1:00更新) の
日本経済新聞のオンラインニュースで知る。
昨日夕方の原子力保安院の記者会見を
NHKテレビのLIVEで見守ったのだけれど
その説明は
放射線による海洋汚染が果たして構造上
どのような可能性があって起きているだろうかと
原子力発電所の地下のパイプ構造について
手書きの絵で説明をしたに留まっていた。
28日時点の発表で
これから原子力発電所内においても
モニタリングポストを増やして
数値を注意深く監視し続けるという説明に終わった。
国民への不安をかき立てないために配慮して
情報を伝えない姿勢を守っているのか
それが国家機関としての原子力安全保安院であれば
国からの指示のもとでできないことがあるのか
それとも真相究明に対する恐れから
本質に近づくことができていない無責任からなのか
まったくことの緊急重大さに気づいていない
無感覚さからなのか
理由がほんとうにわかりかねるけれど
この状況において日本の遅足の対応力は
後に世界的大問題となる日本の国家責任になるだろう。
まったく官房も原発に対するコメントを沈静化させ
被災地の方々への法律的な対応に終始するコメントに
集中している。
もちろんそちらも緊急最重要に必要なことであって
ようやく整備されはじめた救援情報が
日々進化している様子を通じて国民はどれだけ
深い悲しみの中にも安心を得られることだろう。
けれども一方で同様に大至急最重要の原発問題に
語れないことがあまりにも多いとされるうちに
時が経ち
ことごとが不明になっていくうちに
どんどん麻痺していく感覚を憂う。
救援対策に終われ原発対応が遅れたとするような
マルチタスクであるべき説明責任をまっとうせずに
首相は被災地支援をしている防衛庁視察と激励に出かけ
官房長官は日々の記者会見で冒頭挨拶=官房発表をせずに
記者質問にのみ答える策にとどまっているという昨日の状況を
どのように私たちは理性を保って静観すればよいのだろう。
このようなときこそ良識を保たなくてはならないが
問題解決の本質的な情報は
あいかわらず何も国から出てこない。
そのようななかフランスパリから日経記者の
古谷茂久氏によって伝えられたニュースに
ようやく安堵と緊張を覚える朝。
東京電力がフランス電力(EDF)公社や
仏原子力のアレバなど仏企業や仏原子力庁に対し
支援を要請したことが28日、わかったという。
仏は核燃料の再処理技術を保有しており
福島第1原子力発電所で使われている
ウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料も
現在のアレバの前身となる企業で加工された。
仏のベッソン産業・エネルギー・デジタル経済担当相が
同日語ったと伝えられ
支援の具体的な内容は明らかにされていないが
福島第1原発で漏れ出したプルトニウムなどに関する
技術支援を要請した可能性がある。
ベッソン経済相は放射性物質の漏洩について
「きわめて重大な問題」と発言。
東電からの支援要請は今回が初めてとしたうえで
政府として要請を歓迎する意向を示した。
また
「(福島第1原発での)状況を正確に把握できない」と
日本政府や東電の対応を暗に批判し
「仏企業が現地で支援をすれば
明らかになっていくだろう」などと語ったという。
国際的なマナープロトコルが遵守され
今回の甚大な日本の被災をつうじて
世界中の純度の高い共感が寄せられる中で
成熟度の高いコミュニケーション力をもつ海外各国から
いまだ日本国への原発事故対応への痛烈な批判は
表沙汰にはならないが
それを真に受けて対応が遅れている日本政府の姿勢は
深刻な大問題だ。
原発危機が深刻になればなるほど
無策問題も深刻になりつつある。
これは自国内だけの危機ではなく
世界各国の危機であって
その認識を持ち得ないでいると
自国内でどうにかしなくてはならないとしながらも
無為に
調査方法を検討・研究する会議を重ねるうちに
調査・分析が遅れ
情報開示に遅れ
対応策に遅れ
その冗長なる時間の推移の中で
原子炉も原子燃料も姿を変えつつあることとなる。
日本にリーダーシップがないから
決定権者がいなかったから
今の状況までを迎えることになってしまったとなれば
そのまま最高責任者である首相や内閣官房が
今の状況のままそこに居続けることで
最終的には
その個人として多大な国家責任を負うことになる。
今回ばかりは『原発』という
世界の共通問題の危機であることを
認識できていないかのような日本政府の現況対応は
言い逃れも責任逃れもできないこととなることに
あまりにも無感覚な昨今。
見たくないものは見ない
知りたくないものは知らない
関わりたくないものには関わらない
利益だけは得なくてはならないから智恵をしぼる
そして利益の既得権だけは守りつづける
そのような十数年の日本の政治・社会構造の表出が
このような形で噴出することに
次世代はどのように未来を考えればよいのだろう。
そのかつてない危機に対して
一昨日の産経新聞の九州デスクから
戦時中のドイツの迷妄したリーダーと同等だと
書き立てるほどのニュース記事が世界中を
駆け巡るようなことになってしまったことにも
大きな懸念を思わざるを得ない。
EDFとアレバはすでに
防護服などを日本に送っているが
今回の支援は別枠となる。
仏は電力の約8割を原子力に頼る原発大国で
技術水準も高いとみられている。
従来の日本のやり方では辿り着けない未来の光。
やり方を変えなくてはならない臨界に近づいている。
ようやくモノクロームだった景色が
天然自然色に開花する春の到来へとうつりゆくことを
願うばかりの3月の末。