◎Resort・Reborn-1
9月9日。
暦は夏の陽気を沈め
『白露』を経て『重陽』の節句を迎える。
今年は季節の節目・節目に
どれだけの貴い体験にあずかり
共にある人たちと
必然の交流に恵まれたことだろう。
リサのシロクマ写真は商品化を終えほっと一段落。
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グリーティング・ライフ社さまとの幸運なご縁。
来年2011年度のカレンダー・ダイアリー・文具制作には
リサの『スピリチュアル・ジャーニー』と題し
北極を旅して彼の地で出会ったシロクマくん達と交えた
リサの野生のスピリット秘話を綴ることとなった。
新たな1年を
北極の静かなる真っ白な世界のように
お一人お一人の内的精神を純度高く過ごしていただくために
多くの人たちの手の中に通年愛していただけるものとなったなら
私達の大きな喜び。
そして
一昨年の東京商工会議所女性会主催の『共生のこころ展』をご縁に
FIVE FOX社さまにて制作してくださることになった
北極シロクマ・南極ペンギンの一連シリーズ。

渋谷の公園通り。
NHKに向かって上がる左手のMONO メガショップ。
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そのウィンドウに出現した北極シロクマ/南極ペンギン。
写真の対比を工夫した。
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店内にシロクマくん体長3mのフィギュアが登場。
A4 Gallery さまにご尽力いただいた芸大彫刻科の皆さん制作。
ありがとうございます。
このほか東京駅八重洲地下街のMONOショップ他
広く全国展開してくださっているという。
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バッグ・マグカップ・クッキー・ボールチェーンマスコット・
Tシャツ・タオル・・多彩で多様に
地球の極北と極南を結ぶ楽しいグッズ展開を叶えてくださった。
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トートバッグは大小揃って一緒に持つと最高にカワイイ。
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シロクマくんとペンギンくんと揃えて持つと最高にゴキゲン。
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ボールチェーンは大人気の売れ行き!
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シロクマクんもペンギンくんもどちらも共にヒットしています。
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このプリント配置はなかなか他にはない粋で通なデザイン。
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長袖のタイトTシャツは素材もソフトで気持ちイイのです。
中国の工場で手がけられて制作されてゆく新時代
仕上がりの精度を高めてゆくために
細かなところのサンプルチェックを幾度も繰り返した。
毎回よりよく変化・向上してゆく。
そのようなものづくりを
まさにMONOで体験・実験させていただいた。
手にしてくださった方々が心潤い
遠く感じていた自然や野生と私達人間が
共に地球上にある幸福なつながりを想起してくださる
そんな身近な大事なモノ・コトになってくださったなら
ほんとうに幸せに想う。
そしてようやく心静めて
これまでのこと・これからのことを考える
毎朝MeditationとConcentrationを続ける日々。
この季節
5時30分すぎには東の空
東京タワーの真横から美しい朝日が
その旭光を輝かせて上昇する。
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朝のやわらかな風に全身を包まれながら瞑想を続ける。
日が陽気をたたえて世界に光を放つ。
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毎朝のひとときの集中力は
このところ日々眼前のことに追われて奥の方に押しやっていた
さまざまな心や脳のひだの中に潜む内的記憶を再生させるものだ。
その朝一番の澄み渡る空に
ドバイのブルジュ・ハリファの姿が重なる。
フランク・ロイド・ライトが空想したMiles Highに因むという。
それは私も学生時代から憧れていた美しい建築ヴィジョンだった。
まさか21世紀にそのヴィジョンが実現することになるとは
人生は夢と希望が横溢に豊かなり。
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今年1月の『人日』の頃
アラブ首長国連邦ドバイに取材で翔んだ。
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中近東のものづくり。
世界とつながるコラボレーションプロジェクト。
首長は民の未来を思い
民は首長に尊敬と信頼を寄せ
次世代を見据えて豊かな国家づくりをまなざす。
なんと現代日本とはかけ離れた幸福なるヴィジョンだろう。
その象徴として天空にそびえる世界一の高さを誇る超高層ビル。
168階・全高828.0m。
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早朝から街は光をたたえる。
槌の音がどこからともなく響き
労働の喜びが聞こえてくるように感じたのは
街の人たち誰もが首長に誇りを抱き
明るい表情に満ちていたためか。
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日本の裏側のこの国のプロジェクトは世界一をめざし
石油中心経済を離れた先を見据えて
次世代の金融と観光のネットワークハブを実現せんとする。
この優れたヴィジョナリー国家のことを
なぜだか日本のメディアはこぞってドバイ・ショックという
ネガティブな経済危機情報ばかりを以て伝えていたが
果たしていかがなものだろう。
その奥の深さに分け入ることができなければ
真の実を得ることができない。
内向きにばかりなってしまった日本が
海外の日々の生産的営みに学べなくなることの
大きな損失を憂う。
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砂漠に咲く花のモチーフから興したという
綿密な設計と建設には
世界30カ国以上から集う
大勢の設計者・技術者・労働者とのコラボレーションによる
知性と労働の力の粋が結集されたという。
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その誇り高きヴィジョンは
次世代に何を残すかという愛情にも基づいて感じられる。
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ドバイの宗教性と経済性と民族性を交えた労働力と
文化資本多様性の中に
本質的ホスピタリティを学び考えることは
次代へのあるべき姿をたずねても実に意義があると思う。
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砂漠の中に精神の華が開く。
そのようなシンボルを人々は天空に眩しく見上げる。
地上から天空へ。
ブルジュ・ハリファの階上に昇ったら
イランから移り住んだというある男性に声をかけられた。
彼はオペラ歌手としてこの国にやってきたのだけれど
もう生まれた自国に戻ることは許されないのだと言う。
「この国の首長はすばらしい。
血を血で争う
私が生まれた国ではありえないことなんですよ。」
彼は悲しそうに語った。
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知と知を重ね合う
そのような新時代の知識創造こそが
平和と幸福を未来に招来することを切なく考えさせられた。
今年六本木ヒルズの49Fの高みのAcademy Hillsで
Visionary Instituteを開催しているが
このようなドバイでの体験に私的にはかなり影響されていて
その反映を密やかに意識しつづけている。
http://bit.ly/a6yyIi
http://bit.ly/9UKgue
2010年通年にして
9回の日本の識者の方々のSeminarと10回のWorld Cafeを経て
人と人の間に人智の交わり実り多く語らい幸いにして
私達の高みの意識から生まれる
集合無意識的
高潔なるヴィジョンが育まれることを願う。
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そして
この国の観光資源をめざすResortの機能が
人々の精神の豊かさを育む源泉として
常にホスピタリティ精神のRebornー再生を
励起しているのではないかと感じ考えた。
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夜ともなれば人々は語らい微笑みあい
ブルジュ・ハリファのもとには
ドラマティックな音楽にのせて豊かな水が舞う。
この砂漠の地に人々の幸福感を創り出す
そのヴィジョンの力にほんとうの叡智の豊かさを学ぶ。
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人々の歓びの場にあって
確かにOrbも自在に舞踊・跳躍するDUBAI NIGHT。
その場の人々の明るい笑顔の中にあって
未来の世界の可能性を思えば心はずんだが
ふと日本の未来について考えよぎると
暗澹たる現代日本の様子を思い心しぼんだ。
その往復UAの機上で出会った『THE COVE』という映画。
ドバイへの往復にあって実に考えさせられた。
http://bit.ly/bpLElB
http://thecove-2010.com/
日本の和歌山県太地町のイルカ漁を
そして日本の捕鯨問題を
ある特殊な方法で追撮したドキュメンタリー作品には
それまでの私の無知なる内的価値観と世界観が揺さぶられた。
私達は日本文化をどのように理解しているものなのだろう。
私達は日本が世界からどのように理解されているのか
どれだけ知っているだろう。
それまでにあまり考えつかないことを
とことん考えはじめる機会を与えられた。
そうして
今年前半はずっとずっと考え続けていた。
産業のなかにある私達の営みのこと。
国家信頼と民主主義。
経済のこと。生命のこと。
資本主義と帝国主義。
世界の中の日本。日本の中の文化。
分断と統合。
生産と発展。
3月の『桃』の節句の頃。
いよいよ『THE COVE』は
米国アカデミー賞ドキュメンタリー部門で
オスカーを受賞。
日本の中で瞬間風速で『THE COVE』が勢い話題になるも
反日映画として劇場公開ボイコットが続く。
反日という言葉の中に
どのような『日本』が含まれているのだろう。
そのようなことを考えているうちに
春の陽気を誘うもまだ雪が降る3月の中旬
二期倶楽部の庭では『野に遊ぶ』野趣あふれる野点が行なわれた。
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日本は心荒ぶ(すさぶ)ことなく心遊ぶ(すさぶ)
そのような文化を今豊饒に実らせなくてはならない。
そのようなことを二期の春を待つ庭で考えた。
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日本だけでなくとも
私達人間は伝承されてきた形式や流儀を重んじる。
それは次代をつなぐ文化資本であり
もてなし・ふるまうことに敬意を交えることで共有財となる。
そこには真・善・美を卓見し目利きする技の昇華がある。
そのような営みのなかにある相互理解の文化創造こそ
国境を越えて互恵につながる日本の叡智となるのではないか。
愛おしむという精神の再生。
Resortには
Re・sort という再び整理するという意味が含まれる。
私達は自らの身体も精神も
ときめく美しい環境の中に置いてこそ
そしてその非日常性の中に自らの人生の旅を
自律的に丁寧に見つめてこそ
Re・bornという再生の可能性が開かれていくのではないか。
次世代Resort文化に秘められし
そのような可能性のことをぼんやりと考えていた。
そして5月の『端午』の節句。
日本の言論の自由を巡って
文化人が映画公開を支援しはじめる。
『THE COVE』についてメディアが動き始める。
この頃には日本の文化創造の視点と共に
日本の帝国主義のルーツについて考えはじめていた。
江戸はどのような時代だったのか。
明治はどのような時代だったのか。
大正・昭和はどのような時代だったのか。
平成の太平ぼうよう政治ぼんやりの時代のなかにあって
すこぶる記憶は幽かに遠い。
米国ハワイ・オアフ島にイルカがどのようにいるか
探しに出かけた。
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緑いきいきと息づき
太陽の陽光に溢れ海は青く澄み人々もイルカも優美に笑う。
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それは
人もイルカも相思相愛に見える平和な瞬間の連続だった。
愛おしむ。
そのような営みが生み出す互恵を思う。
HONOLULU ダウンタウンからほどない海域にたたずむ
パール・ハーバーを訪ねた。
全米の人々がリスペクトをたたえる聖なる地。
多くの人が歴史を身近にひもとき現代を考え未来を見つめる。
晴天のもとに忘れてはならない人類の営為の歴史を見つめる
真摯な空気が満ち満ちている。
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美しい南の島々を日本海軍が領海席巻せんとした帝国時代。
入口に大きな世界地図があって
何と小さな日本列島から果敢に遠征したものかと驚くと共に
列強国に並ぶ日本の志士思想が
その後に何を生んだのだったかと胸が痛んだ。
歴史を見つめる。
人間を見つめる。
営為を見つめる。
平和を見つめる。
リベラルということ。
そこに
リベラルアーツがなくてはならない。
なぜ私達は学ぶのだろう。
明治時代初頭
日本から世界に羽ばたき
世界中の多くのインテリジェンスから注目を浴びた
岡倉天心『The Book of Tea』- 茶の本
新渡戸稲造『BUSHIDO』- 武士道 を再読。
精神の気高さを発信することが日本の文明開花の本質に
世界の賞賛を得た時代。
日本の明治時代は
世界のものづくりを日本に投入し
日本独自のものづくりへと変容させる力があった。
そして、そこに夢と希望と文化思想と気骨があった。
1900年パリ万博ではジャポニズムへの憧憬が席巻した。
その時代を経て
人は互いを傷つけ合い文化を奪い何も益が無いと知って
なぜ戦争をするのだったか。
何を得ようとしたのだったか。
私達はどこから来て・どこへ行くものなのだろう?
この生命を得て何を自らに来たし
そしてその生命の内に何を得て
何を発露してゆくものなのだろう?
過去・現在・未来。
来し方と行く末。
内(うち)と外(そと)。
経(たて)と緯(よこ)。
真(しん)と善(ぜん)と美(び)。
分断されない統合された視野・視座・視点を
リベラルアーツから得られなくてはならない。
そのようななか二期倶楽部の仕事で
『日本』を考えるインタビュープロジェクトを企画した。
外側の異文化から眺める『日本』の内側。
『日本』から眺める文化構造・産業構造。
その中で私達が見失ってはならないこと。
インタビュー仕事とその編集仕事をさせていただきながら
極めて本質的な問いの答えを探索する幸機。
グエナエル・ニコラ氏と原 研哉氏に学んだ。
インタビュー映像を繰り返し眺める。
http://www.nikiclub.jp/html/architecture/
日本は何をつくってきたのか。
そしてこれから
日本は何をつくりだしてゆくのか。
Made in Japan から Thought in Japan の輸出へ。
二期倶楽部というResortの未来にその解答を含む可能性を想う。
ぐるぐると頭のなかも心の中も多様な価値観に溢れ揉まれ
この頃には仕事も多面を極め
商品・文化・書籍・教育・さまざまな開発事業に恵まれ
目眩を来しはじめた6月『入梅』の頃。
太地町に取材にでかけた。
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捕鯨の歴史を町のそこここに掲げる案内を置く
豊かな町のたたずまいのなかに
静かで穏やかな町の印象が心に沁みた。
捕鯨で潤いを経てきた街なのだ。
その文化への誇りと先人への想いはさぞかし深いだろう。
南紀白浜空港に降り立った瞬間から風光明媚な
その風土を全身で受け止めることができた。
日本の豊かな温暖気候の恵みを南紀白浜では享受できる。
一方でこの土地が生み出した勇壮な捕鯨文化構造は
その後の日本の帝国主義時代のゼロ戦戦闘機の生産へ
また西陣織の秘匿生産構造へもつながっていったのだと
その日本の漁業が後に生んだ日本の産業構造を後に知る。
それは日本の農耕文化とは全く異なる領域でのことだった。
海の文化・山の文化・里の文化。
そして太地の町の先には那智の御瀧が圧倒的な存在で
清水を天から注ぎ恵みを大地に届けているのだった。
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『日本』のありどころ。
『日本』をどのように伝承するのか。
『日本』の奥深さを知らなければ至らないことに想い至る。
『七夕』の頃
私達が現代大事にしているであろうことと
私達が本質大事にしなくてはならないであろうことに
序所に気づきはじめた。
そのような頃
7/30−8/3 は那須二期倶楽部の地で
『山のシューレ』開催。
今年も『言葉・身体・環境』がテーマで
分断されてしまったものたちを統合するための
方法と認知について広くリベラルアーツが展開された。

自然の営みのなかに人為が交じり合う美しさの瞬間。
自然の包容力は圧倒的で
雨が降っても天晴のもとでも
雷が落ちても地震に揺れても
星や月に虹がかかっても
私達は人として
いかに天と地の間にあるものだと気づかされる
宇宙の天啓を得る幸いなる5日間。
http://www.schuleimberg.com/schule_2010.html
宇は空間。
宙は時間。
昨年に引き続き宇宙物理学者の佐治晴夫先生にも続投いただく。
二期の森に佐治先生の宇宙創成論が沁み込んでゆく。
今年はあらたに日頃お世話になっている
宇宙工学者の的川泰宣先生と宮大工の小川三夫棟梁にお越し願い
『はやぶさ』の地球帰還の2010年夏のホットな話題から
『ものづくり』『ひとづくり』の匠のお話を賜った。
http://bit.ly/9m6Vft
小川棟梁には実際に平鉋と槍鉋で木を削っていただく
数ミクロンの『削り華』に魅せられるワークショップもお願いした。
「木は時を超えて生きているのですね」と申し上げたら
「今日は特別だ」とおっしゃって
1200年前の檜をさっと削ってくださったとき
あたり一面に鮮烈な芳しい香り立ったのには驚愕し感動した。
「もう香木になってるんだ。」
小川棟梁はそうおっしゃってニコニコされていた。
今もその聞香の瞬間の身体感覚をよびさますことができる。
嗅覚という人間の原初感覚が励起するようなインパクト。
一生忘れられないと思う。
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更に
Orbでたいへんお世話になっている音楽評論家
湯川れい子さんにもご対談で母なるお話をいただくことが叶った。
海のように深く広く愛あふれる視点で語られる。
圧倒的な包容力に幸いを思わせていただいた。
こうして各講座は本年もバリエーション豊かに
伊藤俊治先生の地球を庭に見立て宇宙からの統合視点を含み
私達の来し方・行く先が語られる豊饒な知の統一場
各講座の根底にある一つの基調が明確になったように振り返る。
そして迎えた8/21−28。
山のシューレの心地よい余韻のなかにいよいよ
Arizona SedonaのResortの地で『Spiritual Tour』開催。
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このあと続く。